■【初夏】森を乱舞する”白い妖精”キアシドクガ
初夏の森に乱舞する白い妖精たちのはかなく過酷な一生。がんばれキアシドクガ!
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「蛾(ガ)と聞くと、ちょっと”引いちゃう”かな?でも、すべての命はドラマにあふれているんだ。今回はキアシドクガの一生を紹介しよう。」 |
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舞台はミズキというどこの林にでもある雑木。この木が大好きで、年によっては幼虫が大量発生します。
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「なぜたくさんの毛虫が地面を歩いているの!?」木に発生した幼虫は、安全にサナギになれる場所を探し旅に出発するのです。
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ドクガ科に属しますが毒なし
(毒針毛をもたない)。
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やっと安全な場所にたどり着いた。いよいよ成虫になる準備。 |
(いい隠れ場があった!)
これなら見つからないね。
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あの毛虫が、殻から出ると
美しい成虫に
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「みえこーっ!」
「かずおさーん!」
「ちよみ〜っ!」 「たけしさ〜ん!」
・・・そこここで相手を叫んでいるように見えるのは私だけでしょうか。
新緑の森に無数の白い羽が音もなく乱舞する様子はまさに初夏の妖精。最後の力を振り絞り成虫になります。成虫になると口(口吻が退化)はなくなり、水も食べ物も摂れません。ほんの数日間を力の限り相手を探して飛び続けるのです。
おとなになって何も食べたり飲んだりできない体の仕組みになる・・。そして数日しか生きれない。そんな人生ってありでしょうか?
必死にパタパタとはねを動かすキアシドクガたち。真っ白な羽は森にあっても目立ち、野鳥に食べられる危険性もあるでしょう。頑張って一生をまっとうしてほしいです。
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わかるかな?前足が黄色いことが名前の由来になっています。 |
命を燃焼し尽くし、たたくさんの成虫が初夏の森のあちこちに散見されます。 |
あなたの町の公園や裏山でも見られるかもしれませんね。「あっ!白いちょうちょだ!」と思ったら、キアシドクガかもしれません。探してみませんか?
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